Integrated problem-solving
training to improve
multifaceted perspectives and inquisitiveness

多角的視野、探求心の向上を目指した統合的問題解決研修

 

The Theme

新しいことを生み出していきたい。イノベーションを生み出していきたい。多角的視野の広がり、自律的な探求心を開発していくために、外部環境をどのようにとらえていくか。

The Outcomes

先見性、探求心、知的好奇心、チャレンジ精神についての源泉を知り、ビジネスにおける課題発見に繋げる

 

Human abundanceへの研修を依頼した背景

株式会社medibaのご担当者さまより

企業として新しいことを生み出していこう、教育機会としても場当たり的なことではなくチャレンジしていこうと、イノベーションというテーマで研修実施できる企業を探していました。外部環境変化を掴む能力開発の必要性も感じていましたが、多角的視野スキルアップ研修などというテーマで研修実施をすることは難しく、クリティカルシンキングなどの研修がある中で、聞いたことある研修をやっていてはダメと考えていました。普通の研修とは異なる研修を探していた中で、ユニークな研修を実施してるヒューマンアバンダンス株式会社(旧・株式会社ビジネス・サクセスストーリー)に依頼をしました。

 

問題の構造を見抜くシステム思考(Day1)

今回の1つ目の教育テーマは「多角的視野」というテーマでした。視野拡大の必要性や重要性は、古くから教育テーマとして挙げられていますが、教育会社や講師は、さらっと「日ごろから情報にアンテナを張り巡らせましょう」などと言います。少しネット調べると、「多様な年代の人と会話する」「思考の癖に気づく」「様々な領域に関心を持つ」を日常に取り入れるなどと紹介しているものが見受けられますが、結局のところ何をどのようにアンテナを張り巡らせればいいのか分からないものです。

「多角的視野」を解釈していきますと、「多角的」とは、 「多方面にわたるさま。多面的(広辞苑)。」「視野」とは、目を動かさずに知覚できる周辺視の範囲と表現されますが、教育での文脈では、「思慮や知識の及ぶ範囲(広辞苑)」を指すものと捉えます。広辞苑通りでは、「多方面にわたる思慮や知識の及ぶ範囲を広げていこう」とするのが、「多角的視野の拡大」ですが、その拡大の方向性に苦慮していることが伺えます。

その要因として、VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)と言われる社会において、環境、社会、経済などの様々な分野や、現代社会と未来世代への配慮などが組み合わさった“複雑な問題”を取り扱う難しさにあります。従来の経済的合理性だけでなくサステナビリティに対する課題克服が求められています。

“複雑な問題”を取扱う難しさは、これまでの”問題解決”は要素を分解し単純化する従来の要素還元型の問題解決手法が、相互作用、意味の多面性、時間変化を組み込むことを苦手としていることに起因しています。教育の現場で、ロジカルシンキング、ピラミッドストラクチャーなどのフレームワークを学習し、実践で活用できるのか釈然としない方は、この“複雑な問題”に対してどのようにアプローチすればいいのか解決できないからです。物事の全体像を捉え、さまざまな要素とのつながりを把握したうえで、最も効果的な解決法へ向かうアプローチ、「システム思考」の重要性が高まってきています。

株式会社medibaは企業が掲げるCREDOの実現を体現する人材開発に、企業の教育現場では、まだまだ導入事例が少ないテーマを積極的に取り入れていらっしゃいます。

佐藤真久教授の「問題の構造を見抜くシステム思考」

 


 

 

4つの「しごと」~現場の一人一人の変革(Day2)

2つ目の教育テーマは「イノベーション」についてです。イノベーションについての研修は、企業研修において比較的取り入れづらいテーマです。研修担当者は、研修実施に対しての効果を期待しますので、カークパトリックなどの理論やアンケート調査などにより効果検証をしていきますが、「イノベーション」は時間の変化の中で起きてくるものであり、即効的な効果を求めるケースでは定量的に図ることが難しいものです。よって、比較的イノベーションに対する教育の取組みは、避けられる傾向が強いです。

しかし、Day1のシステム思考と同様に、Society5.0、DXとビジネス変化の主体となるためには、企業としてイノベーションは必須です。今回は、社会変化を体系的に捉えた上で、新規事業の「軸」のデザイン方法、その「軸」をつくるにも、4つの仕事「私事・仕事・志事・使事」を組み合わすことが重要であることを、多くのイノベーションを実践されている講師の方より、お伝えをいただきました。個人の能力開発から組織デザインに渡るまで、理論と事例を交えての研修は、運営側も引き込まれる内容でした。

4つの「しごと」~現場の一人一人の変革(Day2)

 

 

実施してみての感想(ご担当者さま)

Day1の講師、佐藤真久教授(東京都市大学)による研修の印象は、とてもアカデミックだったなと感じています。SDGsの概念の話から各々パワーポイントに落とし込んでいく、どんどん現場に近づいていくというものがすごい刺激的でした。

現場のことばかりのことをやっている人が、視野が広がったり、違う視点で取り組めると感じています。

Day2では、いろんな種類の人たちが居ていいんだ、起承転結人材、どの人材も大事だということが初めて分かりました。

革新的な人間でないといけないんだと考えていましたし、アイディアだけでふわっとしてしまうのは良くないとも考えていました。そのようなところの気づきがすごく残っていて、自分を肯定的にとらえることができたり、人を肯定的にとらえられるようになった研修だったのでは思います。

また、研修の先生方は、それぞれ魅力的で、Day2の竹林一先生(OMRON インキュベーションセンタ長)は資質的にも非常に引き込まれる楽しい先生でした。一方、Day1の佐藤真久先生は、圧倒的な知識量で人を引き込み、特に今みんな注目しているSDGs、まだよく分からないテーマでもあり、知らないといけないといけない潜在的なニーズにアプローチしていただいて、大局に位置するような先生の人選が絶妙でした。

 

エンプロイーエンゲージメント部

岩下さん

 

受講者のみなさんの声

  • 普段からモヤモヤと一人で考え悩んでいたことが明文化されたようで目から鱗の内容でした。 一人で悩むのではなく、「起承転結」それぞれの特性の中で仲間と同じ軸を持ち進めばいいということを学びました。 また、社内だけでなく社外にも目を向けることはやはり大事だと思いました。 貴重なお話を聞くことができ、大変勉強になりました。 ありがとうございました!
  • 知識だけでなく、固定概念を崩してもらい、これからの業務や仕事のやり方に変化を出せると思います。
  • 考え方のヒントがたくさんあった。2日とも話の内容も面白く、自分の働く理由や今後を考える上でとてもためになった。
  • 自分のこれからのキャリアにはすごくすごく役に立つなと感じております! 業務や実践とどう結びつけるか、どう役に立てるか、自分の中でよく考えていきます。
  • しごとへの在り方を考えるきっかけを頂いたのがとてもよかったです。また、ものごとのとらえ方や考え方のヒント、そして何より元気を頂きました。
  • 1回で終わるのはもったいないと感じたので、継続的に実施してほしいと感じました。
  • 2回共に、とても勉強になり吸収できることがとても多かったです。おそらくこれまでの経験を体系化して話してくださる講師の話が2人とも面白かったからだと思います。学びたいことへの期待があり、講義の内容が期待以上だったため、大満足でした!ありがとうございました。
  • 2回を通して、このタイミングで再度自己分析をやってみようとなったし、どんなときでも頭の中のものを書き出してみるとか、行動に起こしてみるというのははじめの一歩として大きな意味や価値が出てくるのだと感じました。

 

Human abundanceより

企業によっては、すぐに使えるビジネスフレームワークやトピックスを求めることがありますが、株式会社medibaの皆さんはテーマに対して深堀しながら、物事を考え、自身のアイディアを創出していくことを望まれている方が多く参加くださったのが印象的です。

研修に対して、本で読めばわかるような知識のインプットを求めているのではなく、“場”やその空間ので“ディスカッション”、外部の専門家による新しいナレッジに触れることによってインスパイヤーすることを望んでいらっしゃることが発言やワークのアウトプットから伺えました。

前例踏襲的に同じような研修を繰り返すことや、実績重視で競合他社と同じような教育をやっていてはだめだとチャレンジしている人事が、企業のイノベーション創出を目指し活動しています。

今後、企業の「人的資本」に関する情報開示の充実に向けた環境整備が進み、有価証券報告書での非財務情報の開示を促進されていきます。株式会社medibaは、まさに「人的資本」を軸にした資本の好循環サイクルの充実を推進をされています。人的資源管理から人的資本創造に舵を切り、人事のパラダイムシフトを実践されている株式会社medibaに注目です。